『Sommerakademie in Bregenz』　2010年8月

　オーストリアの西の端、ボーデン湖畔のブレゲンツという町へ行ってきました。７月末から１０日間ほどの日程で、夏期講習会に参加するためです。ブレゲンツは夏の音楽祭の湖上オペラで有名な町。音楽祭は７月下旬からほぼひと月に渡り開催されていて、講習会はその一環として開かれています。講師陣は全員、この音楽祭の主体をなすウイーン交響楽団の団員さん。憧れのゲラルド・パッヒンガー氏、アレクサンダー・ノイバウアー氏の両先生に師事できるということで、期待と不安を胸に、行ってまいりました。

　ほぼ東の端と言っていいウイーンから、見事に西へオーストリア横断の旅は、列車でなんと７時間以上！朝一番の列車に飛び乗って、あぁよく寝たと思ったらまだザルツブルグ。諦めてもう一回寝たけどまだインスブルック…。インスブルックより先は、アルプスの山々がすぐそこに迫る絶景で楽しめましたが、それにも飽きるほど遠かったです（苦笑）。地図で見たら、大阪〜東京間とほとんど変わらない距離…新幹線って本当に素晴らしいと思いました。安いから我慢するか…片道３５ユーロでした。

　講習会は…両先生のレッスンが本当に感動的で、友達もでき、言葉の不自由な私にも皆とても親切にしてくれて、とてもすばらしい経験になりました！！申し込み・準備の段階から力を貸してくれた友人、期間中に現地で・電話の向こうで助けてくれた皆さん、先生、お世話くださったすべての皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。

　ブレゲンツは、ほとんど毎日雨でした。しとしとしとしと、ざぁざぁざぁ。湖があふれるんじゃないかと思うほど降りました。黄色いカタツムリ（殻のぐるぐるが、黄色。ウイーンでも黄色です。）と、私の人さし指くらいの長さ・太さはゆうにありそうな巨大ナメクジにオハヨと話しかけながら毎日会場に通い、最終日の終了コンサートまで雨。でも翌日はウソのように晴れて、昼間は町なかから小高い山に上がるロープウェーに乗ってブレゲンツの町と湖の景色を堪能し、夜は念願の湖上オペラに行ってきました。演目はアイーダ。話に聞いていた通り夜の湖畔はとても冷えて、あまりの寒さに途中脱落するお客さんも少なからずいましたが、湖の上というローケーションを最大に生かした斬新な演出でとても楽しめました。でも歌い手さん、ずぶ濡れで寒そうだった！！！

　アイーダといえば、来年の京響びわ湖オペラもアイーダ！今から楽しみです。

　その後は、予定より数日延泊してウイーン交響楽団の公演を聴いてから、帰りはインスブルックで途中下車して帰りました。インスブルックはベルリンフィルのフックスさんの故郷と聞いています。一度訪れたかった町。２時間半ほどの滞在でしたが、地図片手に美しい町を歩き、ランチに選んだお店も大当たりで（これ大事♪）大満足でした。

　２週間ぶりにウイーンの自宅に帰ったら、バジルのバジ子が息絶えていました。バジ子、ごめん。今までありがとう。

今月のお気に入りドイツゴ：Super Danke!!! （超〜ありがとう！！）