先月に引き続く室内楽シリーズ第2弾。今回のテーマはズバリ「ヴィオラ」。いつも光が当たることのない楽器をこれだけフューチャーしてくれるのはうれしい。PACオケのヴィオラセクションは上手いのでこういうプログラムが実現できるのだろう。
ゲストとして招かれたのは、サンフランシスコ交響楽団の副首席ヴィオラ奏者のユン・ジェ・リュウ。PACオケのヴィオラも上手いと思ったが、さすがに飛び抜けて上手かったです。前半はヴィオラの魅力を伝える曲の目白押し。その中でも収穫だったのが、ボーエンという作曲家の曲。全く知られていない作曲家なのだが、曲は至って素朴で美しい。もっと評価されるべき作曲家だと感じた。そう感じさせる良い演奏でもありました。
後半はアンサンブルの中でのヴィオラを楽しんで欲しいとのことで、ブラームスの六重奏曲。この曲といえば、昨年の「ルツェルン・フェスティバル・イン・東京」でスーパーアンサンブルを聴いて圧倒されてしまった経験がある。今日もその感動を少しでも再現できないかと期待していたが、まぁ、それは甘いか。。。ヴァイオリンの音程が定まらず、アンサンブルとしてはいま一つに感じた。ただ、チェロがとても上手くて、ブラームスらしく朗々と歌っていたのは大収穫。
こういった室内楽企画を安価で提供してくれるPACオケは素晴らしい。
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